『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 公開直前予想リスト

いよいよ明日から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が公開される。2012年には楽しみにしている映画が3つあって、ひとつ目が『劇場版SPEC 〜天〜』(翔までのレビューはこちら)、ふたつ目が『ダークナイト ライジング』(レビューはこちら)、そして最後がこのヱヴァQだ。

ただ、楽しみにしていたわりには前売り券もこの土日の席も確保してない状況で、我ながらやる気が感じられないのだが、期待やらなんやらは胸の内にうずまいているわけなので、今のうちに気になっていることを書き残しておこうかなと思う。数時間後には何の価値もなくなる代物かもしれないが、そういうのもおもしろいかなと。

「Q」はスーパー渚カヲルタイム?

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は『新世紀エヴァンゲリオン』のリメイクではなくリビルド(再構築)というスタンスなので単純な比較はしにくいのだが、「破」の現時点まででTVシリーズの第23話までリビルドされたと考えてもいいだろう。

なのでそれに続く「Q」は第24話から先の物語という見方があっておかしくない。つまり何が言いたいのかというと、新劇場版ではこれまでラスト一分の男だった最後のシ者・渚カヲルが満を時して本格参戦するってことだ。まあだいたい「Q」のメインイメージがシンジとカヲルのツーショットだったりするし、予告編でもピアノを弾いているわけで、物語に絡まないはずがないのだけど。

ただ、渚カヲルはTVシリーズではたった一話分しか登場していないスポットキャラクターであったのに、それをかなり重要な役どころにレベル上げしているこれまでの新劇場版のノリが「Q」でいよいよ破綻しないか気になるところではある。今回の新劇場版は使徒としての役割以上に、メタ的視点で物語を俯瞰する立ち位置が渚カヲルには割りふられている。それがどのようなかたちで物語の表舞台に落とし込まれていくのか、注目したいポイントだ。

「Q」は謎解きが捗る?

いまのところ相変わらず風呂敷は広がりっぱなしなのだが、そろそろ伏線の回収やら謎の解明やらを始めないとTVシリーズと旧劇場版の二の舞になる可能性が高いような気がする。

でもそれもまたエヴァらしさかなと思わないでもないので私は二の舞上等なのだが、新劇場版はきっちり終わらせると言っている手前、それがまだ「Q」で確認できるとは思えないが、最終的には納得のいく着地点は必要だし用意してくるだろう。だってこんなに時間を使ったんだから、これで「すみません!今回もやっぱり不時着でした!」なんて、私は許せても世間様が許しちゃくれないよっ!?(誰)

…少々脱線したが、とにかくにわか古参含め、多くの人はわかりやすい大団円を望んでいるわけだし、個人的には最後の「?」にはグランドフィナーレにふさわしいヤシマ作戦のような熱くなるバトル展開を期待しているので、いずれにしてもそろそろいろいろと急いでもらいたいし、実際急ぐんじゃないかなと思っている。だって「Q」はQuestionのQではなくQuickeningのQ、「急」なわけなのだから。なので、よくいわれる「Q」がQuestionだから最後の「?」はAnswerの「A」ではないか?という予想は的外れのように思う。

ちなみにQuickeningには加速するという意味の他に胎動という意味もあるらしいので、「?」は誕生の「B(Birth)」ではないかという自分なりの予想もついでに書いておく。旧劇場版の『シト新生』の英題が「Death and Rebirth」だったこともあるので常に予想の斜め上をいくエヴァらしさはないが、旧劇場版に比べるとシンジが(今のところ)何かと前向きな新劇場版はそれにふさわしい前向きな言葉で締めてもらいたいとの願いも込めて。

新劇場版は旧劇場版のループ世界?

渚カヲルによる「序」のラストの「また三人目」発言や、「破」のラストの「今度こそ君だけは幸せにしてみせるよ」発言などから、新劇場版は旧劇場版のループ世界(正確には平行世界?もしくはジョジョ第6部の「メイド・イン・ヘブン」のように一周後の世界?)ではないかという考察がある。

私も「序」の冒頭の赤い海などから早々にこのループ説を疑っていたが、こんなにわかりやすくループ説の根拠がゴロゴロしてるってことは、それはつまりループでないことの証拠なんじゃないかと思っている。エヴァはそんなに甘くないだろう。

だいたい、天下のヱヴァンゲリヲンが今このタイミングで堂々とループものをやるか?と思ってしまう。近年のループものをとしては昨年放映された『魔法少女まどかマギカ』が真っ先に挙げられることだろう。一部では「エヴァを超えた」との声もあり、何かと評価の高い作品だが、今このタイミングでループものをやるほどヱヴァ製作陣は無粋じゃないと思う。たとえそれが「序」の段階(2007年)からの構想だとしても。

というわけで、これまでさんざん匂わせてきたループものへの伏線がもし本当にループものとは関係ない別の構想への伏線だとしたら、それはそれでどう回収してくるか楽しみだし、このまま素直にループものだとしてもタダじゃ収まらないのがヱヴァだと思うので、「Q」でこのあたりがどう展開していくかが今回一番のみどころかなと思っている。

眼帯アスカは式波ではなくて惣流?

「Q」の予告にチラッと登場する眼帯アスカの負傷箇所が、旧劇場版の弐号機がエヴァンゲリオン量産型から攻撃を受けた場所と一致するとのことで、「Q」で登場予定の眼帯アスカは「破」までの式波・アスカ・ラングレーではなく、旧劇場版の惣流・アスカ・ラングレーではないのか?という説がある。

まあこれは前段のループ説と関わってくる話なのだが、何かとエキストラなキャラクターである渚カヲルならまだしも、アスカが平行世界を行き来するというのはちょっと無茶な気がする。だってアスカは普通の人間(なはず)だぜ…?では、負傷箇所の一致をどう説明するの?何の意味もないの?と問われると、今のところ返す言葉はない。エヴァらしミスリード材料な気がかなりするが、真相は劇場で確認するしかない。

そして祭りがはじまる

とまあこんな感じに、公開前だから言えるあれこれを書き連ねてみた。こうやって始まる前にあーだこーだ予想する楽しみと、観た後にあーだこーだ考える楽しみがヱヴァにはあると思う。

最速であと数時間後には「Q」の考察や次の「?」への予想がネットに溢れると思うと、それだけでワクワクしてしまう。ああ、本当に始まるんだなと。なんだかんだでこんなに多くの人から楽しみにされる制作物って他にない気がする。

最後に。今夜の金曜ロードショーで冒頭の数分が流れるらしい。さあ、祭りがはじまる。

【追記】観てきた感想はこちら